僕のプリンセス

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「それは…」 二郎さんが口ごもり樹里を見た。 「二郎さん、私…昴には全部話したから…少しずつだけど全部」 「そうか…樹里…渡瀬さんと座りなさい」 ターシャがいたときの名残か…6脚の椅子が囲むテーブルにつくが、すぐ 「真澄ちゃん、急にご飯って大丈夫?」 「大丈夫じゃなくても樹里と昴くんがこっちにお腹を合わせなさい」 「うん、ありがとう」 樹里が立って僕と二人分の箸とコップを持ってくる。樹里が来てもいいように小ぶりのハンバーグが2つあったのをひとつずつと、たくさんあったマカロニサラダ、冷蔵庫から漬物などが出てきて 「バラバラだけど、とにかく食べなさい。私たちは終わったところなの」 と真澄さんが少なめの味噌汁を置いてくれた。 「ありがとうございます。いただきます」 すぐに遠慮なくいただくことにする。まだ僕の様子を窺う樹里に 「うん?僕のハンバーグも欲しい?」 と聞いてみると、首を横に振った樹里も慌てて手を合わせて食べ始める。 「昴、明日送ってくれるの?」 真矢ちゃんがお茶を飲みながら聞くので食べながら頷く。 「助かる。お願いします」 「うん、明後日も送るよ。迎えにも行く」 「樹里?」 「そうだね。混雑する電車に乗り換えてまで乗らなくても僕が送迎するよ。もちろん樹里に会えるし」 「真矢は昴って呼ぶのね…私は昴様と呼ぼうかしら?」 「…真澄さん…」 「はいはい?」 「様は…ちょっと…」 「ダメ?じゃあ、昴くんにするわ」
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