股に湯たんぽを挟む男

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股に湯たんぽを挟む男

俺は幼いころから冷え性で、夏以外は寝るときに湯たんぽが欠かせなかった。 電気毛布や電気アンカなど、ほかにも暖をとる方法はあったが、湯たんぽがイチバン具合がよく、スキだったので。 じんわりと骨の芯まで染みるようなヌクモリ。 寝ているうちに、体温が上昇し、それに合わせるように徐徐にヌルクなっていくのもいい。 それに足だけでなく、体の冷えたそれぞれの箇所に当てることができるし。 お腹とか、腰とか、胸とか、手とか、なかでも俺のオキニイリは太ももで挟むこと。 全身が温まりやすいし、パズルのピースがはまったかのようなジャスフィット感が。 まあ、股間の膨らみに当たって、ちょっと、うずうずするというのもあるけど。 とはいえ、朝早い仕事だし、とれる睡眠時間はすくないし。 そこに手を伸ばす気力体力暇がなく「は、あ・・・」とゆるく腰をふりつつ就寝。 湯たんぽのヌクモリのこもった布団のなかで、極楽極楽とうっとりとしたまま眠りへ。 と思いきや、しばらしくして目を覚まし、いつの間にか、仰向けになって、足を広げている。 太ももに挟んでいた湯たんぽはどこへやら。 と、気にする間もなく「ひゃあ、あ、あん・・・!」と体をびくびく。 眠るまえに、やんわりと、もたげたのを、湯たんぽのようなヌクモリある、舌のような感触のものが、ぺろぺろしていて。 人にしゃぶられているようだが、布団は盛りあがっていないし、俺はズボンもパンツも脱いでいない。 のに、直に舐められている感覚がし「や、あ、あ、やだあ!」とそのあたりに手をさ迷わせるも、頭らしきものはなく。 膝の裏をつかまれて、微動だにしないものを、実際、そこらへんに手のようなものもなくて。 こちらからは視覚でも、手触りでもとらえられず、ひたすらヌクモリと刺激を与えつづけられる。 足を広げて固定されたまま、ろくに反撃ができず、股を濡らされて、あんあん快感に毒されるばかりで、抗いようもない。 しかも、それの生温かい透明な舌のようなのは一つでないのか。 いつの間にか、シャツの下にもぐりこんで、両方の胸の突起を吸ってしゃぶりだし、尻の奥まったところに侵入も。 「あ、ああ、ば、かあ・・・!ふあ、ああ、あ、あ、やあ、あん、ああん!」 快い湯たんぽのヌクモリでもって、性的な快感をもたらされては、酔ったように目眩がし、全身が痺れる。 布団に隠れている股間はまだしも、濡れた乳首がTシャツに透けて見えるし。 一見、愛撫する相手がいないから、まるで、お乳を漏らしているようなさまで、頬が赤らみ、股間も似た状態かと思えば、恥ずかしすぎる。 羞恥に身を震わせ「は、もう、だめえ・・・!」とイキそうになったところ、尻への侵入が追打ち。 舌のようながら、実際のそれより自由自在に蠢き、じわじわとヌクモリで身の内をほぐしていく。 イタミも違和感もなく、早早、弱点を当てて、ちゅくちゅくと擦りつけられ「ば、そこ、は、あ、あ、あ、ああん!」と射精。 が、一息もつかせてくれないで、胸も股間も変わらず舐めまわしまくり。 「やだあ、イッタ、ばっか・・・あ、や、やあ、ツラ、ああ!」と萎えたのを即行復活し、おしっこを漏らすように精液をだらだら。 尻から舌は退いたとはいえ、代わりに固いものが当てられて。 人肌でないようにゴツゴツとしながら、やっぱり湯たんぽのちょうどいい湯加減の熱を持ち、表面はぬるぬる。 「は、ああ、そ、んな、固い、の、や、やん、あ、あん、らめ、はあん、らめえ!」 つかめないと分かりながら、そこに手を伸ばすも、一息に勢いよく咥えこまされて。 「ひゃああん!」とすこし噴きだし、あとは揺すられるたびに、ノー射精で快感の絶頂へと。 男根のようなそれは、まさに湯たんぽのように、三角の小山がつらなるギザギザが。 奥まで突っこんだまま、かき回したり、つつかれると、ちょうど角にぐりぐり押しつぶされて、あんあん腰を跳ねてしまう。 見れも触れもできない、湯たんぽのヌクモリだけある相手ながら、はしたない痴態をさらすのが屈辱で、でも、悩ましく体をくねらせるのを、やめられない。 訳も分からず、人外の未知の生物に強姦されて、これ以上快感を覚えつづけるなら、いっそ死にたい。 そう思ってきたところで、にわかにギザギザの男根がゆっくりと退いた。 それはそれで「はああん・・・!」と過剰な快楽に目が回ったものを、といって、抜いてはくれずに、浅いところから一気に打ちこんで、ぶっちゅう!と。 荒荒しくピストンの開始をするかと思いきや、奥まで到達すると、また緩やかに退いていき、またまた大砲を発射。 緩急をつけて尖った凹凸にぬちゃぬちゃ、ごりごり擦られて「あ、ああ、あん、ああん、あん、あん、ああん!」と喘ぎも語彙力なく阿呆ぽっくなって。 男根とチガイ、噴出することなく、固いままずっと健在そうな、ギザギザの生温かいバイブのようなのに、いつまで掘られつづけるやら・・・。 なんて生き地獄のような夢を、股に湯たんぽを挟んで寝るとカナラズ見てしまう。 幼いころから湯たんぽを使っていたとはいえ、夢を見だしたのは精通してから。 にしたって、どうして相手は異性じゃなく同性で、こちらが女役のわけ!? はじめは、そりゃあ、オソレ慄いて、大問題の夢について深く考察したくなく、一時は湯たんぽを使わなかったものを、あきらかに睡眠不足と体調不良になってしまい。 だから、しかたなく今も使っている、わけではない。 だって、股に挟まなければ、淫夢に悩まされることはないのだから。 結局のところ、夢で堪能できる、湯たんぽのヌクモリの延長にある極上の快楽を手放せないのだと思う。 夢精ではないようで、ズボンとパンツが悲惨な目にあわないのが、まだ救いのところ。 ただ、湯たんぽがこぼれたようでもなく、空になっているのが引っかかるが・・・。 俺、このまま湯たんぽの化身に犯されつづけて、ちゃんとお婿さんになれるかしら。 わりと深刻に将来の心配をしつつ、明日も太ももで湯たんぽをぎゅっと抱きしめることだろう。
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