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◇◇◇◇
「ま……待って!麗奈ちゃん……!」
両手を両手で押さえつけられながら、泉は空を仰いだ。
ものすごい力だ。とてもかないそうもない。
「……んんッ!」
口を押し付けられる。
その奥から舌が入ってきた。
「――ッ!!」
長い舌が喉奥まで到達する。
――く……苦し……!
隙間がなく息が思うようにできない。
「ん……ンン…!」
朦朧としている頭に、麗奈が触る胸の突起への刺激だけが熱く響く。
泉は身体を震わせてその愛撫に耐えた。
―――幼い頃。
彼女のことが好きだった。
なりふり構わず、長い髪を振り乱しながら、自分のことを必死で守ってくれる、彼女のことが好きだった。
でもいつからだろう。
彼女とは疎遠になった。
泉が引っ越すずっと前―――。
何かがあった……?
「待って……!!」
身体が本能的に動いた。
麗奈が泉のベルトに手をかけ、チャックを開けると、その中に手を入れてきたのだ。
急所を触られ、泉の身体が逃げようと右へ左へくねる。
しかし麗奈に太腿を跨がれているため、動くことさえできない。
麗奈はズボンの中に一気に手首まで入れると、ソレを揉むように撫でまわした。
「…………っ!」
もちろん他人に触られたことのないソレに生暖かい手が這う。
「……や……だ!麗奈ちゃん……!」
泉の小さな懇願もむなしく、麗奈はブリーフの中に指を入れてきた。
「ぁあ……!!」
性欲を感じたことはほとんどない。
周りの男子が、〇組の女子の胸が大きいとか、〇組の女子は処女じゃないとか、そう言ったことを騒ぎ出した時も、まるで興味がなかった。
性に興味がわくのは生殖のため。
セックスしたくなるのは産卵のため。
泉にとって性とはそれ以上のものではなかった。
それでもーーー。
「は……ぁあッ」
物理的な刺激にこんなに身体が反応するとは思わなかった。
ソレを掴まれ上下に擦られるだけで腰が浮き、やがてそれが熱い口に包まれると、あまりの快感に目尻に涙まで浮かんだ。
麗奈のふっくらしているはずの両頬が凹み、強く吸引してくる。
―――吸い……取られる……!
自分の意志とは裏腹に引くつく腰が痛い。
泉は両手で雑草を握りしめた。
「は……ぁあッ。もう、で、出ちゃ……」
『ダメよ……』
麗奈の声が聞こえた。
『まだ、出しちゃダメ』
真っ黒な目が泉を見上げる。
そしてゆっくりと上体を起こすと、泉に再び跨った。
「……あ」
着物の裾が開き、彼女の下着をつけていない股間が露になる。
粘液が糸のように滴り落ちて、泉の陰茎を飲み込もうとばかりに涎を垂らしているかのようだった。
―――く、喰われる……!
泉は目を見開いた。
麗奈のそれは、人間の形をしていなかった。
―――産卵管……?
粘液と共に緑色に突き出したそれを泉は凝視した。
「あ……」
突き出したそれが泉のモノを咥えこんでいく。
「あああ……」
根元まで飲み込むと、麗奈は真っ黒な目でこちらを見つめた。
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