4

3/7

422人が本棚に入れています
本棚に追加
/245ページ
麗奈の顔が迫ってくる。腕が手首を支点として肘からぱっくり割れる。 ーーああ、そうか。 そこに隠し持ってたんだね。 泉は薄れゆく意識の中、その美しいカマを見た。 それで泉の肩を挟んだ麗奈の顎まで裂けた下顎が寄ってくる。 泉は目を閉じた。 君に食べられるなら、 僕はーーー。 そのとき、 ドガッ。 鈍い音がして、緑色の彼女は視界から消えた。 股間を絞めつけていた痛みと、腰に覆いかぶさっていた重みが消える。 驚いて目を開けるとそこには、 死んだはずの辻が立っていた。
/245ページ

最初のコメントを投稿しよう!

422人が本棚に入れています
本棚に追加