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夜が明けてから二人で道沿いに山を下った。 土砂崩れの箇所は大きく旋回しなければならなかったが、いざ山を抜けると馬鹿らしくなるほど容易だった。 初めからその判断が出来ていれば、7人は今も生きていたのかもしれないと思うと、後悔してもしきれなかった。 旋回して道路に戻り、バスが埋まっている場所を泉が振り返った。 数日前、喜多見が挿した花が、 枯れて風に揺れていた。
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