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「……う……んんッ……ん」
タオルなんか、と思ったが、噛んでないと確かに悲鳴を上げてしまいそうな激痛が足を襲う。
「もうちょっとだからね」
呼気や雑菌が入らないようにマスクをした麗奈が、熱湯消毒したピンセットを使いながら、傷口からガラス片を取り出していった。
「ーーこれで粗方取り出せたと思うけど」
口に咥えたタオルが唾液でグショグショになった頃、やっと処置は終わった。
「包帯、きつくない?」
「ん。大丈夫……」
覗き込む麗奈に、痛みのためにじんだ涙を吹きながら、足を見下ろした。
「……あ」
しかし柿崎の目には綺麗に包帯の巻かれた太股よりも、その手前でトランクスの上からでも十分すぎるほどに大きくなっているのがわかるソレが映った。
その視線に気づいた麗奈が微笑む。
「ーー大丈夫。自然現象だから」
そうは言われても、女子に自分の下半身が反応しているのを見られるなんて恥ずかしい。
ーーだってまだ……女性とそういうことをしたこともないのに……。
顔だけは良く生まれた。
そのせいでガキ大将に担ぎ上げられたこともあった。
それでも女子に対しては奥手だった。
特に意中の女の子にはーーー。
「でも……このままじゃみんなのところに戻れないから」
そう言うと麗奈は柿崎の足に跨がった。
「え……?」
「口で……してあげるね?」
「ーー!!」
まるで夢でも見ているようだった。
麗奈の白い手が柿崎のトランクスを優しく下ろし、そり立ったモノを優しく包んだ。
「……ちょ……!」
赤い唇が柿崎のモノに口づけをする。
「………あ!」
ヌルヌルと熱い口の中にソレが吸い込まれていく。
「……あぁッ!」
口内の空気を飲み込んだのか、口全体が隙間なく吸い付いてくる。
その中で器用に動く舌が、先端の割れ目と剥けた窪みを攻めてくる。
ーーなんだこれ……すごい……!!
自分で弄るのと全然違う。
兄貴に貰ったTENGAとも違う。
ーー気持ち……いい……!
「……は……ああ!」
思わず喘いだ柿崎に、
「ーー声、我慢できる?」
麗奈が熱を含んだ視線を送る。
「難しかったら……」
麗奈が無言で、先程咥えていたタオルを差し出す。
「…………」
柿崎は黙ってそれを受けとり、口に咥えた。
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