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************ 「ふざけんな……!」 沢渡の声で、意識は現実に戻った。 「抵抗せず、逃げようとせず、大人しく一人ずつ食べられるのを待つだと……?んなことできるかよ!」 立ち上がり叫ぶ沢渡を、皆が力ない瞳で見上げる。 「じゃあ窓から逃げればいいだろ。たちまちあの枯れ葉たちに喰われて終わりだぞ」 白石が睨む。 「柊さんに立ち向かってもいいぞ。一瞬で首が飛ぶからくりがわかるならな」 「てめえ……!ちょっと黙れや!!」 白石の胸倉を掴んだ沢渡を、 「やめろって。沢ちゃん……!」 本能的に止める。 「柿崎……」 怒りの矛先がこちらに向いた。 「お前、昨日、怪我の処置とか言いながら、あの女とセックスしてたのか?」 「――――」 皆の視線が自分に向く。 「なのに山田は殺されて、なんでお前は生きてんだよ?」 沢渡の眼球が大きくむき出される。 「お前、もしかしてあの女とグルなんじゃねえの?」 ―――なに……言ってるんだ……? 「協力者がいればこっちの動きの把握ができるし、いろいろと便利だよなぁ!」 沢渡が笑いだす。 「こういうところでもイケメンは得だなぁ。ちょっと誘惑したら化け物でもイチコロですかあ?」 ―――こいつは……! 怒りで血が湧き立ち、身体中の毛穴が開いて毛が逆立った。 ―――こいつはやはり、ガキ大将の器じゃない。 そう悟った瞬間、湧き上がったのは、嘲笑だった。 「……なに笑ってやがる!!」 沢渡が今度は柿崎の胸倉を掴み上げた。 「ーー予言してやるよ」 柿崎は笑いながら沢渡の胸に人差し指を付けた。 「次に殺されるのは、お前だ」
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