90人が本棚に入れています
本棚に追加
「ラブコールって……」
「心の中でも常におれは愛を叫んでる」
一瞬、目を見開いた実那都は小さく吹いて、
「だと思ってる」
とついさっきと同じように云った。
「はっ。あんまり云ってっと重みがなくなるっつうか、また云ってるって本気に取られなくなるのも嫌だし……あとさ、うっとうしいとか、一歩間違えばストーカーっぽいだろ。
てか、実那都がおれを嫌いになったら、間違いなくストーカーだ」
実那都は目を瞠った。
そして、笑いだしそうになった刹那、航は実那都の鼻頭ぎりぎりに人差し指を突きつけた。
「笑うなよ。おれは真剣だ」
「可笑しいんじゃなくて、うれしくて笑うのもダメ?」
航の人差し指をつかんで目の前からずらしつつ、実那都は首をかしげた。
最初のコメントを投稿しよう!