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翌朝、出社して席に着き、向かいの席の二葉さんを見ていると、
「おはようございます。」
と笑顔で挨拶をされる。
「おはようございます。」
俺の返事に笑顔で頷き、キーボードを叩き始める姿をそのまま眺める。俺の視線に気が付いて、二葉さんがこちらを見る。
「どうかしました?」
「髪切ったんですね。」
「ん?ああ。よく気が付きましたね。」
自分の髪を触りながら、二葉さんが笑う。
「なぜ、気が付かれないと思えるんですか?」
思わず聞くと、二葉さんが
「変な質問ですね。」
と笑う。
そうだろうか。気が付かれないと思う方が変だと思うのだが。二葉さんは昨日まで、肩より少し上くらいの長さのボブカットだった。それが今は、耳がギリギリ隠れる程度のショートカットになっている。
「誰もが気付くと思いますが?」
「そうですか?」
「かなりの変化です。」
「そうですか。」
二葉さんが微笑んで、またキーボードを叩き始める。
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