3 告白

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「ただ、今年のバレンタインは、バスケ部員への義理チョコを考えるより先に宇佐美くんに渡すチョコをどうしようかと悩んだ。で、生まれて初めて手作りしようって決めたの」 「え……それ、マジ?」 「えぇ、ほんと」  嘘じゃない。ついさっき、かーくんへの気持ちが残ってるような言い方をしておいて、バレンタインのことを持ち出すのは卑怯なのかもしれないけど、これも真実だから。  誰にでも良い顔をしたがる軽薄な人間に思われるのだろう。それは嫌だけど、信じてもらえなくても言っておきたい。 「そっか。あんたはこういうことで嘘はつかないから信じるよ。さりげに嬉しいし」  あぁ……。あぁ、そうか。  だから、か。そういうことなんだ。この子と過ごす時間が楽しい理由は。
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