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「…」蓮は咄嗟に言葉が出ない。
「あなたは…」呟く奈々。
我に返った蓮は「あなたに会いたかった」
素直な言葉が口から出る。
奈々は、この時初めての蓮をしっかりと見た。
そして、蓮の目に引き込まれ視線を外せなくなる。
奈々も何かを感じるのだった…
今まで恋愛をした事がなく、特に両親の死以降は人目を避けた生活をしてきた。
そんな奈々は胸の奥に突き刺さるようなこの思いに戸惑う。
お互い見つめ合ったまま時間だけが過ぎていく…
通り過ぎる人が、そんなふたりを不思議そうに見ていく。
美男美女が見つめ合い、男性の方は人気アナウンサーだ。
「ねえねえ、あれって日比谷アナウンサーじゃない?」
「えっ、嘘。どこ?私ファンなんだ~」
そんな会話が聞こえてふたりは我にかえる。
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