待ち伏せ

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「申し訳ない。ここでは目立つ。あなたの嫌がる事は絶対しないので、少し付き合ってもらえないかな?」 「……わかりました」奈々は戸惑うが自分のこの気持ちが何なのかわからない。 自分の気持ちを確かめるためにも蓮に同意した。 向かう先はよく知るマンションだ。 奈々は、キャップを深く被り直しついていく。 カウンターにはよく知る柳田の姿。 柳田は、蓮と奈々が一緒にいる姿を見て目を見開く。 蓮は柳田の反応は、自分が女性を連れて来た事に驚いているのだと思った。 そして一瞬で奈々の気持ちを理解した柳田。 「お帰りなさいませ。日比谷様」 いつも通り声を掛ける。 「こんばんは。柳田さん。彼女を部屋に連れて行きますのでよろしく」 セキュリティ面で、住人でない人を連れて入る時は声を掛ける必要がある。 「畏まりました。お名前をお伺いしてもよろしいですか?」柳田は奈々に声を掛ける。 「柊 奈々です」 「柊様。登録しておきます」 柳田は完璧な対応をする。 奈々は内心、完璧な対応の柳田さんに拍手するのだった。
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