3824人が本棚に入れています
本棚に追加
/283ページ
「申し訳ない。ここでは目立つ。あなたの嫌がる事は絶対しないので、少し付き合ってもらえないかな?」
「……わかりました」奈々は戸惑うが自分のこの気持ちが何なのかわからない。
自分の気持ちを確かめるためにも蓮に同意した。
向かう先はよく知るマンションだ。
奈々は、キャップを深く被り直しついていく。
カウンターにはよく知る柳田の姿。
柳田は、蓮と奈々が一緒にいる姿を見て目を見開く。
蓮は柳田の反応は、自分が女性を連れて来た事に驚いているのだと思った。
そして一瞬で奈々の気持ちを理解した柳田。
「お帰りなさいませ。日比谷様」
いつも通り声を掛ける。
「こんばんは。柳田さん。彼女を部屋に連れて行きますのでよろしく」
セキュリティ面で、住人でない人を連れて入る時は声を掛ける必要がある。
「畏まりました。お名前をお伺いしてもよろしいですか?」柳田は奈々に声を掛ける。
「柊 奈々です」
「柊様。登録しておきます」
柳田は完璧な対応をする。
奈々は内心、完璧な対応の柳田さんに拍手するのだった。
最初のコメントを投稿しよう!