プ口口一グ

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プ口口一グ

前世の私は、貧しい村の娘であって決して裕福ではなかった。そして10歳頃 だったろうか、、私は身売りに金貨20枚分の値で売られた。 そのあとの人生は地獄への始まりに過ぎなかった、、私はオークションに出 され、ある屋敷の婦人に買われメイドとして働かされた。 しかし、生活環境は最悪で少しでも休んでいれば躊躇なく後ろからでもムチ で数十回たたかれた。 寝床は最上階にある屋根裏部屋で窓はなくほこりで息が苦しくなる、おまけ にご飯もろくにもらえなかった。 微かな気力の中で私は暗く照らされた屋根を見上げた。 (体が熱い、っ助けて、、誰か、、) そうやって荒い呼吸をしながら熱で赤くなったであろう頬に冷たい手をつけた。 もがけばもがくほどに意識は遠のいて行き、私は心の中でちかった。 『生まれ変わったら!!ご飯をいっぱい食えるほどの金持ちになる!!』 そう心にちかい私は誰からも死を拒れることなくあっけなく死んだ。 (本当はもっとたくさんの人に愛されて死にたかったな、、) そうやって始めて自分の心の内を明かし、私の魂は空へ空へと運ばれていった。
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