おばあちゃんの手袋と夢の国

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今年は いつもより寒い冬です。 たっ君の住む町にもいつもは降らない雪が降り積もりました。 「たっ君、まあ君、雪合戦楽しかったね?ハイ、飴あげる。」 いつもユイちゃんはカバンにぶら下げた毛糸で出来た小さい袋から飴をくれます。 たっ君とまあ君は「ありがとう」と言って手を出しました。 「えっ?たっ君手が真っ赤だよ、どうして?」 ユイちゃんはビックリしてたっ君に聞きました。 するとまあ君はちょっと意地悪そうに言いました。 「たっ君の手袋、毛糸だから雪でビショビショだもんなぁ!」 たっ君はユイちゃんにもらった飴を急いで口の中に入れて、真っ赤な手を隠してしまいました。 「なぁ、たっ君、新しい手袋買ってもらえよ、俺達みたいにさ!こんなやつ」 たっ君よりちょっと背の高いまあ君は、手袋をはめた手をたっ君の目の前に出して見せびらかしています。 そしてまぁ君はたっ君をからかう様に言いました。 「や~い!ビショビショてぶくろ~!」 たっ君は涙を堪えて 唇を噛んで下を向いています。
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