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「……すげぇ……なんだこれ……。」
ベランダに着くといままで貼っていた結界より遥かに高度な結界がマンションを包んでいる。
「見たこともない術式だ……。」
思わず綺麗で触りたくなるようなそんな結界。
手を出してしまいそうになったのを慌てて隠す。
「触っても壊れない」
見かねたシドはため息。
しょうがないだろ、、、。綺麗なんだから。
我慢できなくなり結界に手をかざす。
「……きれい」
術式に魔力が通ってるので暖かい。とても綺麗な術式で編み込まれている。
学院でも見たことがないような術式。
古代魔術だろうか。
ヴァンパイアがヴァンパイア除けの結界を貼るのもおかしい話だがそれ以上にルイはワクワクしていた。
「…………魔術好きなのか?」
「まぁ…。妹が魔術得意だったんだ。それに俺も一応光属性のヴァンパイアハンターだし」
「妹……。血縁者の事か。そんなに魔術が好きなら教えてやるよ」
「いいの!?」
こんな古代魔術を教えて貰えるなんかそうそう無い機会だ。
こいつ……出てったくせに他のヴァンパイアから俺を寝てる間に守ってくれたり、魔術を教えてくれたり……ほんとは良い奴なのか?
いや、、騙されるな。
相手はあのヴァンパイア。
この世界は弱肉強食。いつ襲われてもおかしくないこの立ち位置なのを忘れてはならない。
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