幼少期編

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そして翌日。 「ソウ、今日は実際に魔法を使ってみたいと思う。一日で出来ることは多分ないと思うが分からないのでやってみて欲しいと思う。魔法っていうのはイメージが大事だからな。火の魔力を使って一回やってみろ。」 (えっと、火は確か酸素との結合。まずは酸素を手の平に集める。燃えるものは炭素でそれを中に入れる。あとは反応中のイメージ、炭素の粒と酸素の粒二つ。これらを一気に熱して結合させる。) 「あれ?できない。どこが違うのかな。あっ、魔力を使ってない。どこに使うんだ?」 (これが簡単にできたら属性なんて必要ない。今ある属性は火、水、風、この三属性と回復、闇、結界、光。共通点は何だ?闇は重力、光は波、結界と回復ってなんだ?この特別属性は置いておこう。基本三属性、火は何かと酸素、水はヘリウムと酸素、風は空気だから窒素と酸素、あれ?全部酸素がある。となると火の魔力は燃えるもの、水の魔力はヘリウム、風の魔力は窒素か。そして酸素は何だ?あっ基本魔力が残ってる。これが酸素か。じゃあどうやって操ってんだ?ああ、魔力操作か。これなら全て上手く行く。じゃあ早速やってみるか。 まず火の魔力を丸く集める。その次に基本魔力を結構多めに入れて熱する。熱ってどうすんだ?うーん。あれ?できた。) 「父さん、できたよ。」 「なっ、こんなに早くできんのか?」 「うん。でもちょっと考えさせて。」 「おっ、おう。」 (火の魔力は...こんな機能はない。となると基本魔力か?基本魔力には...酸素以外の機能がある。これが熱しているのか。) 「ありがとう。わかったよ。なんで燃えたか。」 「お前はすごいな。そんなことがわかるなんて。じゃあ水もやってもてくれるか?」 「うん!」 (水は水の魔力と基本魔力(酸素)を結合させるだけ。) 「できたよ。」 「天才だな。お前は、一日、それも数分で出来るなんて。」 「えっ、原理さえわかれば誰でも出来るよ。僕は頭が良かっただけだよ。」 「おい、ソウ。それは嫌味に聞こえるぞ。それに頭でわかっていてもできない人なんていっぱいいる。頭でわかるのもすごいけどよ。後、火が灯る原理ってなんだ?」 「まず、火が燃えるって酸素と炭素などの燃えるものを燃やして出来るのは知ってるよね?」 「いや、知らんぞ。どこから知った?」 「古文書『基礎化学』っていう本に載ってたよ。崩壊と創造の二世期以前には魔法が無かったんだ。そこで化学というものができた。これは人が「なんで」って追求してきた結果なんだよ。みんな知ってるでしょ?」 「知らねえよ。しかも古文書なんて二、三冊しか解読されてないんだぞ。はぁ、もう疲れた。基本魔法は全部使えんのか?」 「うん」 「じゃあ午後まで基本魔法の練習だな。で、午後からは母さん呼んで特別魔法の練習だな。」 「はーい」
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