幼少期編

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俺は午後まで火属性や風属性、水属性でボールや矢、槍などを作って遊んだ。水でも槍などはできたが氷にするとやり易かった。どうやって氷にしたかは、基本魔力(熱)を扱えるようになったため、それで冷やした。 昼ごはんの時、俺は一人で母さんの作った弁当を食べ、父さんは母さんを呼びに行った。そして母さんを連れて父さんが帰ってきたため、特別魔法の練習を始めた。 「特別魔法っていうのはね、他の魔法とはちょっと違うの。私もあまり分かってないの。何が違うか。ソウはいつかきっとわかるわよね。」 母さんが俺ならいつか分かるって言った。正直に言って予想が付いている。 (何が違うかって、さっきの三つは原子を組み立てる、作り出すだけなんだよね。光は波、揺らす魔力だし闇は重力強化か重力弱体化つまり質量の魔力、回復は多分、繋げる魔力、結界は隔てる魔力だろうからな。) 「じゃあ父さんやってあげて。」 「おう、[重圧]」 父さんがそう口にすると近くにあった一本の木が潰れた。 「父さん、何を言ったの?」 「技名だよ。そうすれば連携が取りやすいだろ。」 「ふーん。やってみていい?」 「ええ、いいわよ。あっでも説明聞いてからの方が「大丈夫」そう...」 (えーっとまず闇は質量を変える。あれ?さっき木の近くの重力だけ重力が重くなったよな。何故だ?うーん。一回こう考えてみよう。質量を変えるんじゃないんだ。もともとある物体には全方向同じように重力がかかる。だから同じようにかかっている重力を絞った場所にかける。すると周りが軽くなり絞った場所が重くなる。そういう事にも考えられる。じゃあ闇魔力はこの場合他のところの重力を肩代わりしないといけないのか。つまりこの仮説はあり得ない。じゃあ何だ?あっでもこの仮説も相当広い範囲を集めたのなら。ものは試し、やってみよう。 えっとまず範囲はあの木を囲み切れるような円軽くなる範囲は俺を囲む一周。この二つに闇の魔力を流す。あれ?どうやって流そう?証明書みたいなのだって思ってみよう。まずさっきと同じように軽くなる範囲と重くなる範囲を設定する。次に軽くなる範囲に魔力を流す。そして同じ魔力を同じ分だけ重くなる範囲に流す。) 木は潰れ、俺は軽くなった。 (あっ、闇の魔力には種類があるじゃん。これで別のところを重くするのにも種類を変えればいいから、出来る。じゃあ重くなる範囲だけ指定してみよう。これにさっきと別の種類の魔力を流す。あっホントだ。) さっきの重力は重くなったところと軽くなったところがあるまま、木が潰れた。 (成功したんだ。) 「母さん、父さん、出来たよ。ちゃんと原理も理解したし。」 父さんと母さんは口をぱっくりと開けたまま立っていた。
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