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 瞼を透かした明るい光に目を覚ます。  ぼんやりしたままゆっくりと目を開けてみると、俺の家じゃない。  知らない匂いのする布団で、隣には人が寝ていて、腕枕なんかされちゃってる。……されちゃってるね。  そして、俺もこの人も、裸だ。  裸だ……パンツも履いてない。この人がパンツを履いているのか否かは掛け布団で隠されていて定かではないけれども、恐らく履いていないと見て間違いはない。布団を上げて確認する勇気はない。  やっちまった。  これ、典型的な酔った勢いってやつじゃん。絵に描いたように。  頭を抱えて、昨夜何があったのかを曖昧な記憶から探り出す。  ごめん、嘘。  はっきり覚えてる。  多分、一生覚えてる。
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