第3話 開拓

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第3話 開拓

家から外に出る。 相変わらずとても気持ちいいくらいに風が吹き抜ける。 ぐーんと伸びをして 持っていた魔法の棒に対して 脇差をイメージして念じてみる。 すると美術館の展示物で見た事のある小さな刀が手に握られている。 未開の森へと入る前に 魔力感知を使用すると レーダーのようなものが脳内に流れてくる。 赤い点が色んなところについている。 一番近い所に足を向けてみよう。 森へ入ってる間に魔力探知という魔法を生成し 魔力感知で全体の敵の位置を 魔力探知でピンポイントで敵の位置を知ることが出来る。 魔力探知で魔物の近くまで寄っていく。 異世界の全ての生き物には魔力が常に身体を巡っているため 魔力感知や探知を使うことで 敵の位置を知ることが出来る。 魔物は赤い点、人(獣人族なども含む)は青い点で感知することが出来る。 茂みから魔力探知で 見つけた魔物を視認する。 見つけた魔物は身体を鱗に覆われている牛のような魔物のようだ。 鑑定魔法で牛を見てみると 【スケイルカウ】 鱗におおわれた牛の魔物。 鱗に覆われているが時速40キロで走る。 鱗は水分を含んでいるため 物理軽減で倒しにくい。 ただし、走り出すまでに時間がかかる。 肉の部位によって味も変わる。 弱点は雷魔法を打ち込むことで感電死する。 繁殖する。 茂みから 闇魔法の上級魔法のグラビティ(重力魔法)でスケイルカウを押さえつける。 脳天を狙って 雷魔法の上級魔法のひとつライトニングボルトを撃つ。 稲妻をイメージしてスケイルカウに向けて放つ。 空から大きな雷がスケイルカウに落ちる。 ドーンっと轟音が鳴り響く。 グラビティで押さえつけられていたスケイルカウがビクビクと痙攣している。 鑑定魔法でスケイルカウを見ると 絶命しているようだ。 収納魔法でスケイルカウを収納する。 後で解体することにする。 それから魔力探知を用いながら周りにいるスケイルカウを狩っていく。 道中で 状態異常にならない所謂食用キノコをいくつか道中で拾っていく。 結果スケイルカウを10頭狩り 解体術でスケイルカウ10頭を解体していく。 スケイルカウの鱗×500枚 スケイルカウの肉×10 捌き終わったあと家に戻り 早速肉を焼いて食べようと思う。 キッチンをよく見ていなかったが 長方形の箱のようなものが IHコンロの魔道具の横に置かれている。 開けてみると冷蔵庫のようだ。 まだ中身は何も入っていないようだ。 引き出しなどもあり、試しに開けてみるとお米が多く置かれていた。 神様からのプレゼントだろうか 早速鍋でお米を炊くことにする。 肉は赤身の部位を分厚くカットして 自分がいた世界にあった調味料も多く棚に常備されていた。 米を蒸らしている間に 軽く塩コショウで味付けをし フライパンで焼いていく。 肉の焼けるいい匂いがする。 棚にあった 木の皿や木の椀を準備し そこに焼けた肉や米を入れる。 付け合せに塩コショウで炒めたキノコを添えておく。 ナイフとフォークを使って食べ進める。 上質な肉質でとても美味しい肉だった。 しかし毎日ステーキというのは飽きるので 早めに魔法のシードを使って色んな野菜を育てて充実させるべきだな。 水魔法と聖魔法を掛け合わせた新しい魔法「ウォッシュ」を使用し 使った食器類を洗っていく。 とりあえず1年はここを開拓してより良い生活を!! 目指そう。 ここは私が生きていた地球とは全く違う世界のようだが自給自足という点ではほとんど変わらないだろう。 太陽も沈みかけてきている。 風呂に入ってゆっくりしよう。 ………。 この家風呂がない。 寝室へ戻り、魔法の家についてもう一度読み直してみる。 読み終わり書いてあることをそのままやって見ることにする。 1度外へ出て。 この家の扉に手を当てる。 目を瞑り どのような家の構造にしたいか頭に思い浮かべる。 店舗も少し広くする。 厨房も広く設置して業務用の冷蔵庫を想像する。 1枚板のカウンターはそのままにして テーブル席を3つカウンターの後ろに設置し 厨房と反対の角に小さな個室トイレを設置する。 寝室に向かう廊下から広さを変えよう。 廊下は小太りの人が2人歩いても行けるくらいの広さに作り替える。 寝室の位置は変えず 廊下の左右にそれぞれドアを2つずつ設置して部屋を作成する。 店舗からの扉から見て左側に縦長と横長の部屋をひとつずつ作成する。 縦長の部屋にはトイレを 横長の部屋には脱衣所兼風呂場を 右側の書庫の大きさは変えずに その横に作業室を追加する。 木工などの作業室として使用する。 また書庫と作業室が行き来できるように引き戸を設置して行き来しやすくする。 また書庫の奥側に外へ出る勝手口を土間のように作っておく。 魔法の家の書庫の対面に小屋程度の家を思い浮かべアニメで見た事のある鍛冶屋を思い浮かべる。 頭の中で想像したことをそのまま流し込むように扉に送る。 魔力のようなものが扉に流れ込むのを感じ その感覚が無くなった時に目を開ける。 外からぐるっと見回すと鍛冶屋の小屋が書庫の勝手口の対面に作られている。 家自体もとても大きくなっており室内へ入ると流し込んだものがそのままで作られていた。 寝室に赴き、頭を使ったからなのか 横になった瞬間からまぶたが重く感じる。 そのまま眠ってしまう。 寝室の窓から朝日が差し込んで目を覚ます。 今日は畑を開墾する。 家の裏に畑を開墾させる。 「デメテル」の能力を使って平原に一角を土だけにしなおかつ魔力を付与させ 魔法の棒を使い鍬にして 土を耕していく。 初めてやるが魔法の棒が先導して耕してくれるため耕している感覚はない。 魔法のシードで色んな野菜を思い浮かべて 植えていく。 1列ずつに思い浮かべた野菜を植えていく。 水魔法で「スコール」で満遍なく水やりをする。 結界魔法の「障壁」を畑の周りに展開させ外敵から野菜たちを守っておく。 これから私のスローライフが始まるのか!
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