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こんな気持ちで美音を待つのは久々だ、とても楽しい。
久しぶりの美音の姿を色々と想像する。
かさばるような冬物衣類を含めた荷物は、もう国際郵便で昨日のうちに我が家に着いている。ちび組へのお土産も入っていて、俺が美音の指示でそれを開けた。
凪紗と真也に手渡そうとしたら、みぃ姉がいつ帰るかと聞かれた。明日か明後日というとそれはみぃ姉から直接もらいたいという。
「そうか」
「「うん!」」
ちび組も早く大好きなお姉ちゃんに会いたいんだ。
きっと美音はお気に入りのデカい猫が描かれたわちふぃーるどのキャリーカートを持って、俺があげた指輪やネックレス、銀のバレッタを身に着けて帰ってくる。あの出口から。
ほら、美音だ。俺を見つけて小走りに向かってくる。
「拓…!」
ああ、ちゃんと元気だ。言葉を詰まらせたけど顔色も良い。満面の笑みで、でも涙を滲ませて。
拡げた俺の腕に真っ直ぐ飛び込んで来た。
俺の美音が、ようやくこの腕の中に帰ってきた。
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