思惑

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礼央くんが人に呼ばれて席を外すと、比奈さんに連れ出されて、同じビルの2階のカフェに来た。 「海斗の事悩んでるんだ、相談にのってよ。」 私は任せてと思い、その話を聞いていた。 「海斗ってね、性別関係なく誰とでも友達になっちゃうの。男女の友情が成り立つと思ってるタイプね。でもそんなのあり得ないから。男と女なんて結局そういう生き物だもん。でも礼央は違う。そこら辺凄くわきまえてる。だから璃子ちゃんが羨ましい。」 「海斗くんもわきまえてると私は思うけどなぁ。」 「えーっ。海斗って璃子ちゃんのこと好きだったらしいじゃん。聞いたよ?」 「あー、それは一瞬でしょ?高校生だったしね。」 「ふーん。まぁそれはいいとして。 あの礼央と海斗と他2人の幼馴染4人の写真によく璃子ちゃん映ってるよね?仲良いんだね。」 写真を携帯で撮ったものを見せられた。 私と4人で礼央くんの軽井沢の別荘に遊びに行った時の写真だった。 「あー…何か勘違いしてたらごめんね。私礼央くん以外のメンバーのこと、本当に友達だと思ってるの。でも彼女として他の女の子と写真写ってるの見たりするの嫌だよね?分かるよ、私も嫌だから。でもそれは比奈ちゃんと付き合う前の写真だから心配ないよ。今度からは泊まりとか一緒に行かないし。」 「この写真、礼央の家の軽井沢の別荘でしょ?璃子ちゃんもあのジャグジーで口説かれたらしいね。実は私もあそこで海斗に口説かれたの。」 「あー…そうなんだ…。」 「うん。あはははっ。おっかしいよね?あのメンバー、あのジャグジーで女の子口説くのが定番らしいよ?あ、これ秘密ね。」 「え……そうなの?」 「あれ?知らなかった?礼央なんてみーんなアレで女の子食べてきたらしいよ? そりゃあやられるでしょ? キャンドルとジャグジー、満点の星空に、おまけに礼央はピアノもでしょ?璃子ちゃんも落ちちゃったんだねー。」 一瞬、呼吸の仕方を忘れた。 それくらい、私には衝撃的な内容だった。
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