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息を整えてシャワーを浴びに行こうとして、洗面台のところでまた礼央くんに捕まって始まる。
鏡に映る私達はもう一つの生き物になっている。
ようやくシャワーを浴びると。
ようやく外へ出かける。
まずは遅いランチをと大通りから少し入ったオープンテラスのカフェへ。
礼央くんは私が食べたいと迷った2つともオーダーしてシェアしてくれる。
僕はなんでもいいからって言ってニコニコしてくるから、甘えてしまう。
「あれっ?礼央くんじゃん。」
声をかけて来たのは同い年くらいのカップルだった。
会話の内容から同じ大学かなと思った。
「あ、丁度良かった。こちらが僕の彼女の璃子ちゃん。」
礼央くんが私を紹介した。
「はじめまして。」
頭を下げた。
「はじめまして。私達礼央くんと同じサークルの後輩なんです。良かったら今日の飲み会来ませんか?」
「あー…」
礼央くんの顔色を伺うと、どちらでもいいよといった顔だ。
「じゃあ、少しだけ。」
「よっしゃー早く皆んなに教えよう。今日の出席率あがるよー。」
2人とは後ほどと別れた。
「本当に良かったの?璃子ちゃん飲み会とか嫌じゃない?無理してない?」
礼央くんが歩きながら心配そうに私を見下ろす。
「うん。ご挨拶しておきたいし。礼央くんが浮気しないように。あははっ。」
「あーなるほどーっ。こんな風にしたら璃子ちゃんは僕に嫉妬してくれるわけか。ふんふん、楽しみになってきたな。」
礼央くんはにっこり笑いながら私の肩を抱き寄せて歩く。
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