アイ(愛)はカツカツ

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濃い深緑のやや長い髪に、シドのように澄んだ緑の瞳。 ふあぁ、眼前にてファンタジーな世界が展開されている……! しかし、興奮してもいられないのだ。 メタ発言かもしれないが、語り手が大魔王だったなんてオチ、アリだろうか。 アリ寄りのアリだとかほざいた奴がいたら、マシンガンをドパラララとぶっぱなしてやりたい。 ―――野辺さん、聞こえてる……? しかし、再び声が脳内再生された。 マモちゃんの声だ、間違いない。 マイラバーマモちゃん……! ―――俺たちのバタバタに巻きこんじゃって、本当にごめんね。 初めましてというべきなのか……俺はシンフォレス・ミノル。 森の木々を通して、テレパシーのやり取りが出来る。 今までを生きてきた大森 護とひとつになった……彼の記憶を引き継いだんだ。 彼は―――俺の中で生きている、安心して くっはぁ、急激なファンタジー展開に正直ついていくのが必死です、森の王様……マモちゃん改めミノちゃん……! マモちゃんもミノちゃんも、どっちもえぇオトコや……! ―――重要な情報を伝えるね。 大魔王べノーラ……かつての俺たちの国、シンフォレスを襲った巨悪の根源……これは、実体のない邪悪な念の集合体のようなものなんだ。 伝説上のイービルスポットと呼ばれるフシダーラ地方の人々の歪んだ欲望や願望が結集化したものなんだよ
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