アイ(遇い)は糅つ

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待て……待て待て! うら若き乙女がいきなり恋人のパワーアップバージョン(うるさい弟付き)とどどど同居?! いや、違う! 違うのだ……私の心は乙女……ゲフンゲフン、まあ腐女子だけれど、自分たちの傍からの見た目はええ歳した青年二人(一人はめっちゃコスプレイヤー)、なのだ。(シドは人様には見えないから論外) いかん! あの山ほどのBLグッズ、私の生きる糧をどこにやればよいというのだ……! 「……ん、ララの家っていい感じに一軒家なんだ、そっか、しかも一人暮らしで持家なんだね、ちょうど良かった。 よし、それじゃあお邪魔させてもらうよ」 ぐはぁ! 知らない間にまた頭を覗かれた! 地味に怖い! 「この部屋を片付けることなんて、魔法ですぐに出来るから。 ララは先に帰って、あんな物やこんな物なんかの整理を頼むね。 シドへの刺激が強すぎるものに関しては、さすがに見えないところにしまって欲しいかな」 まったく逃げ場がないときた! 恐るべし森の魔法王……! 「服はここに大森 護の分があるから、買わなくていいよ、別にまとめといてすぐに渡すからね。 印鑑や通帳、貴重品も別口ですぐに引き渡すから。……そっか、彼、親族はもういないようだ……なるほど、それでララみたいなのにでも引っかかったんだな。 早く家庭を築きたかったんだろうね」 ……もう驚かないし、怒らない。 ミノちゃんは優しそうに見えてなかなかに辛辣であることは、身をもって体験したから。 しかしミノちゃん、やたら現実世界にも対応が早かった……そうか、マモちゃんの記憶を継いでるって言ってたっけ。 「俺とシドが無事にシンフォレスに戻れる時がくるまで。 ララとは一蓮托生、運命共同体、だよ……よろしくね!」 誰が、こんな結末を想定しただろうか。 まさかのまさか、私は男になっちゃって、我が根城には異世界ファンタジーな兄弟が押しかけてくることになるなんて。 誰得? 私は……得をしたのか? んん? もしや毎晩この兄弟のムフフなベッドシーンなんかを覗き見し放題なのか? だけど、微妙にシドがまだ幼すぎて、夜の営みなんぞ期待出来そうもないのだけれど。 そんなこんなで、野辺ララの怒涛の腐っ活劇場、第一幕を終了したく思いまする……!
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