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「お前だけは、俺以外の奴と幸せになって欲しいと願ってたんだ…」
「そんなの勝手に決めないでください!俺だって他の誰かと幸せになるチャンスなんていくらでもあった。でも…あなた以外は嫌だったんだ…身体は許せても心は渡せなかった。いつも俺を抱いてる人の後ろにあなたを見てたんだ!嫌な奴だろ?」
寛人は泣きじゃくる憲二をそっと抱きしめる。
「他の奴と何回寝た?」
「は?」
「俺を想って何回ヤったんだ?」
「2ヶ月に1回ぐらいだったから…単純計算で30回…いや、あなたが順也と付き合いだしてからだから…40?」
「は…マジか…よし、その回数分俺がお前を抱いてから始めよう?全員分上書きだ」
「そうゆう事なら…人数なら、8人くらいだよ?セフレはひとりづつしか作らなかったし、相手が本気になる前に解消してたから…」
「お前…好きな奴の前でよく飄々と言えるな…ある意味こえーよ…」
「ああ…つい、報・連・相は基本ですから…それにフェアじゃないでしょう?」
「本当に真面目だな…そんな憲二が好きだ」
「うぅ…また泣いちゃうよ」
「泣けよ、泣き止むまで抱いててやるから」
「寛人さん…好きです。ずっと好きでした」
「うん…わかってるから…」
「こんなふうになれると思ってなかったから…他の人にいっぱい抱かれちゃった…」
「いいんだよ、全部わかってる。俺がちゃんと上書きしてやる」
「うん…うん…もうあなたしかいらない」
「憲二、キスしてもい?」
「そんなの聞くかな…」
「一応な…」
寛人は憲二の顎に手をかけ上を向かせた。憲二の両目から涙を吸い取りそのまま唇にキスを落とした。
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