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「昨晩はどこに行っていた?」
「ど……どこって……」
「またケンカか」
「違うっ! ケンカなんかじゃねぇ!」
「じゃあ……どこに行ってたんだ」
海がゆっくりと近付いていく。
口調は穏やかだったが、明らかに怒りがにじんでいる声色だった。
陸は顔をひきつらせて、近付いてくる海からずりずりと後退った。
「お前、今日で遅刻何回目か知ってるか」
「へっ……? 数かぞえてんの?」
「当たり前だ。――今日で四十回目になるんだぞ」
「よんじゅっ!? すくねーじゃんか!」
「学校の隣に住んでいて四十回はないだろ……。いいか、四十回目には罰が科せられる」
「はぁ?」
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