誰かと出会うため独りきりで生まれるこの世界で

第一章 共通思考。あるいはテレパス

　触れられただけなのに快感が電流のように身体を突き抜ける。
　江藤の顔が近付いてきて、舌で突起を舐め上げた。

「あっ……やめ……」

　押し退けようとするが力が入らない。
両手は簡単に掴み取られてしまい、顔の横に縫い止められてしまう。

「ずっと――君のことを思っていたんだよ……」

　少し呼吸が荒くなってきた江藤が、喘ぐように言った。

「美しく、優れている君を手に入れたいと、ずっと焦がれていた」

　そして再び海の胸に顔をうずめた。
生温かい舌が、硬く尖った突起を舐めまわし吸いしゃぶっていく。

「……っ……あっ……はっ……」

　海は唇を噛み締めて、込み上げてくる声を押し殺した。