金歯の男によるレクチャー

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金歯の男によるレクチャー

「ありがとう!兄ちゃん!」 「おう!気をつけろよ!」 膝に絆創膏を貼ってもらった少年は、顔を上げてにっこり笑い、遊具の方へ走っていった。 それを見送った後、男は振り返る。 「こんな感じで、公園は感謝を集めるのが比較的簡単なんだ。大体は、公園、駅、バスターミナルだな。強者は、ひたすら道のゴミ拾うらしい。」 「はぁ」 「ま、そんな難しくないから!慣れればあっという間に億万長者になれるぜ!」 二カッと歯茎を出して笑った男の八重歯は金色だった。
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