奇妙な客

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「なるほど… いい大学を探せ…か」 「無理なら他を当たります」 「いいや、いい。  一応言っておくが、お代はいらない」  そういって、受話器を取り、ダイヤルを回した。 「あの…それ何ですか?」 「これかい?  これは遠くの人と会話ができる道具さ  だが、私は会話するために使うわけじゃないよ」 「何に使うんですか?」 「もうすぐわかる」  ダイヤルをすべて合わせ、コートを羽織った。  いつもと同じように、マッチとライター、懐中電灯、チョコレートを持っていった。  白い狐の仮面を被った。 「えっと…もう行くんですか?」 「もう私の準備は整った。  君はまだ準備できてないのかい?」 「いえ…できてます…」 「なら、出発だ」  彼らは探偵事務所をでて、鍵をかけた。  二人の仮面が日光を反射した。
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