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「アンドロイドに挨拶って何よ。 バカみたい。
私が頭下げる必要なんてないじゃん」
そう言うとさっさと階段を上って行ってしまった。
哲と蓮見は同時にフゥとため息をつく。
「ごめんなさいねぇ。 最近ずっとあんな感じで…。
もしかして反抗期かしら?
キャー、今日はお赤飯たかなきゃ!」
蓮見は蓮見で一人で勝手に盛り上がっている。
哲が困った様に頭をボリボリと掻く。
「こんな感じだが、まぁすぐに慣れると思うよ。
え~っと…あぁそうだ。 君の名前!」
「私の事は1156とお呼びください、ご主人様」
脳内のプログラム通りにそう伝えた。
アンドロイドには決まった名前が無い。
与えられているのは、役目とこの番号くらいだ。
「そういうワケにはいかん。
家族を数字で呼ぶなんて言語道断だ。
何か名前を…蓮見、何か思いつかないか?」
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