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ルナは驚いた顔をして箱をしげしげと眺めた。
「そう、それ秘密箱といって、開け方にからくりがあるのよ。それ、知らないから中身が何かわからないの。」
そう言って奈美は、ルナから小箱を受け取ると苦笑いをした。
「開け方の書いた紙とか、瀬上ちゃん、くれなかったの?」
ママもあきれたような顔をして奈美に尋ねた。奈美はそれに首を横にふって答えた。
「瀬上ちゃん、肝心なところが抜けてるのよね。」
「そのリエちゃんの彼氏から連絡は?」
その言葉に奈美は軽くルナを睨んだ。
「ここんところないわ。」
「そう言えば最近、顔も見せないわね。」
「ネタでも追っかけてるんじゃあない。」
興味なさそうな顔をして奈美は、カウンターに頬杖をついた。
「そうだ。ママ、この間言ってたように、明日からお休みいただきますね。」
奈美はママに向ってすまなそうな顔で言った。
「わかってるわ。でも、3日でいいの?」
「ええ、用事をすませたらすぐ帰ってきますから。」
「あれ、リエちゃん、どっかへ行くの?」
ルナが目を丸くしながら奈美に聞いた。
「ちょっと用事でね。北海道までね。」
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