究極のクリボッチ

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「いつも聞いてくれてありがとう~!って言っても何人聞いてくれてるかは疑問だけど、私には聞こえるよ!かぼそくてもみんなの応援の声が」 そう言って耳を澄ます。聞こえる。この世のどこかで、私の声を聴いてくれている誰かの答える声が。 「じゃあ今日もしばらく、1時間、2時間?もしかしたら30分ぐらいかもしれないけど。冬の寒さも吹っ飛ばすあったかいラジオやっていきま~す」 机の下から包装紙に包まれた箱をいくつか取り出す。 「それでは、本日の企画!一人で、プレゼント交換!イエ~イ」 拍手と歓声の音源を流しながら、自分でも手のひらを鳴らす。 「というわけで、プレゼントを持ってきてくれるサンタさんが来ないから、自分で調達して来ました!では一つ目!」 プレゼントを包んでいる包装紙のリボンを解く。 「手編みの手袋とマフラー!自作!」 中身を手に取ってみると、それは手編みだとわかるほど不格好なものだったが、温かい気持ちになるようなならないような。 きっと一生懸命編んでくれたんだろうな過去の私。そんなことを考えながら手袋を着けてみる。 少しきつい、いや、だいぶきつい。 サイズ、まちがえちゃったのか、可愛いな、過去の私。 最後にマフラーを巻いてマイクの前でくるりと一回転をする。 ふわっと広がるスカートの裾を押さえつけるように両手を上げる。 「いや~私に似合ってる!見せられないのが残念だな!次!」
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