そうだ!味噌煮にしよう!

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そうだ!味噌煮にしよう!

  「僕には夢があったんだ。誰よりも早く走りたいっていう、夢がさ」  君が言う。 「それは無理だよ」  私が一刀両断すれば、君の目は一瞬にして光を無くした。 「だって君は鯖じゃないか」  まぁ〝足ははやい〟んだけどね、と、一分一秒と傷むために細胞が走り出している彼の体を見て、私は思った。
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