第五章 霊媒師こぼれ話_大倉弥生28才の飲んだくれライフ

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◆ 『おっじゃましまーす! うわぁ! キレイにしてるじゃなーい!』←当然だ、 『若い女の子のオウチにお呼ばれなんてドッキドキー!』←呼んでねぇけどな、 『弥生ちゃん! お土産、先に冷蔵庫に入れちゃいな!』←あ、そうだった、 ああ……もう……ウソだろぉ? なんでコイツらアタシんちに来てんだよ。 なんでこんなにウキウキなんだよ。 つーか、マジで二次会するつもり? しかも、アタシの部屋で……! タクシーにちゃっかり乗り込み ”二・次・会! 二・次・会!” と浮かれまくりのオッサン達は、アタシが何度 ”帰れ!” と言ってもフルシカト。 アパート着いてアタシがタクシー降りたらさ、一緒になって降りてやんの。 でさ、当たり前のように部屋まで着いて来たんだよ。 ユーレーだから、ドアを閉めて鍵をかけてもヨユーですり抜け ”おじゃまします!” だ、……いや……ちょ……どーしよー。 とりあえず、ママからもらったお土産各種を冷蔵庫と冷凍庫に入れた(オッサンがウルセェし)。 しまい終わって部屋を視れば、オッサン達は帰る気ゼロでキャッキャキャッキャと大騒ぎ。 はぁ…………頭イテ。 「オィ! 今何時だと思ってんだよ! そんな大声で騒いだら近所迷惑だろが!」 ココはビシッと言わなきゃな! と注意をしたら、オッサン達はクルッと振り向きニヤッと笑って言ったんだ。 『シー! 静かに! 弥生ちゃんの声の方がよっぽど大きいよぉ!』 『ダイジョウブ! ユーレーだから他の人に我々の声は聞こえないって!』 『それに……(壁に頭を突っ込み隣の部屋を覗いてる)お隣さんお留守みたい♪』 …………参った、 あー言えばこー言う、こー言えばあー言うじゃんか。 3霊達は、 『『『 イエッス! 問 題 無(モーマンタイッ)! 』』』 と、多国な感じで言い切ると、へっぴり腰でよく分からんポーズをキメた(雑な組体操みたいなヤツ)。 ゆっる! なんだそのポーズ、ユルイわマヌケだわ、なんて言うか、なぁ………… 「……………………はぁ……もういいわ、どーでもいいわ、マトモに喋ってると疲れるだけだわ、ダメだこりゃ、こーなったらもう飲むしかねぇな。なんでも酒で解決だ。どーせ明日と明後日は休みだし、…………オィ! オッサンら! 二次会だって言ったよな? わーったよ! 受けて立つ! 飲んだらぁぁッ!」 もうヤケだ。 幸い部屋には酒がある、ママからもらった渇き物(ツマミ)もある。 なに言ったってコイツらココに居座る気なんだ。 だったら、いっそしこたま飲まして潰してやる! アタシの酒の強さを舐めるn、…………あ!? いや待て、待て待て待て! そうだよ、ウッカリしてたけどコイツらユーレーじゃん、酒飲めねぇじゃん、イコール潰せねぇじゃんかー! 6c99a5a6-7c6d-4d9d-9f94-3f52c1ffa721 2022年10月23日挿絵追加です。
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