第七章 霊媒師こぼれ話_レッツハッピーバスタイム

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キーマンさんと(らん)さんとのスリーマンセル。 N県の現場が終わり、東京に戻ってきたのは夜も更けた22時。 社用車を会社に戻して、それぞれ自宅に帰るつもりでいたんけどさ…… 「ヘイヘイヘイ! ツーボーイズ! まさかこのままゴーホームなんてdon't say(言うなよ)! ザ・ナイト イズ ヤーングッ(夜はまだまだこれから)! それに加えて明日は代休、3人揃ってホリデーだ! パーティーをしない理由がどこにある!」 ヒーーーーーーーハーーーーーーーッ! 行きも帰りもドライバー(交代ナシ)。 東京⇔N県、往復で6時間は運転してきたキーマンさんが、ハイテンションでそう言った。 げ、元気だな、疲れてないの? 僕なんて、帰りの車でグゥグゥ寝ちゃって、そこそこグッタリしてるんですが。 なのにこれからパーティーするって本気なん? や、楽しそうではあるけどさ、あるんだけども体力的にもつかなぁ。 ん……まぁでも、確かに明日は休みだし、この仕事、滅多に休みが合う訳でなし、どうしようかと悩んでいると…… 「パーティー良いかも。今日の現場はすぐに終わって疲れてないし、……そ、それに、ボク(……チラッチラッ)お、岡村さんと……も、もう少し、お、お話したいなぁ……な、なんて……その……(ゴニョゴニョ……)」 耳が真っ赤な(らん)さんが(顔はコントロールベース効果で赤くない)、チラチラ僕を横目で見ながら言ったんだ。 や、やだ……! (らん)さんにそんなコトを言われたら、言われたら……! 「ハイ、僕も行きます。パーティーサイコー!」 脊髄反射で答えてた。 同時、僕の背中におんぶされてる、猫と熊のフワフワコンビがはしゃぎだす。 『うーなー!』← 大福(訳:ぱーちー!) 『パーティー!』←チビクマのルミちゃん あはは、落ち着け暴れるな。 カワユな2匹は僕の背中でお祭り騒ぎだ。 そんな僕らのイエスの返事に、キーマンさんはニヤリと笑って親指を立て、 「イエァッ! 決まりだな。ジェーン、チェリーボーイ、ビックラッキー、(アーンド) ルミ。カマン! パーティー会場はコッチだ」 誘導されて連れてこられた場所はと言うと、会社から徒歩5分の2階建てのアパートメント。 そう、キーマンさんのご自宅だったのだ。
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