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スゴイな、この人。
ある意味最強なのかもしれない、……なんてコトを思っていると。
視た目はラブリー茶色のクマが、短いおててを胸で組んでこう言った。
『なるほどね。憑りついていたユーレー達は、コイツのヘンテコな喋りに引いちゃったのか。その気持ち、オレにもワカルぞ。だってホントにヘンテコだもんな! クマハハハ!』
ちょ! ルミちゃん、”ヘンテコ” を2回も言うコトないでしょうよ!
確かに個性は強いけど!
喋り方もハリウッド映画の日本語吹き替え版だけど!
僕も最初はビックリしたけど!
毒舌クマに僕がアセアセしていると、それに気づいたキーマンさんが、
「what up、チェリーボーイ。……ハッ!(ピコーン!)OKOKアンダスタン! トイレットなら廊下を出てレフトだ!」
トイレの場所を教えてくれた。
え、や、ちが、そうじゃなくて!
そんな僕らのやりとりに、嵐さんが ”ぷっ!” と吹き出し、それに釣られてキーマンさんと熊と猫、ついでに僕も笑ってしまい、それを合図に楽しい楽しいパーリナイが始まったのだ(やだ、キーマンさんっぽくなっちゃった)。
……
…………
「エビバーデッ! ケプト ユー ウエイティーーーングッ! パーティーと言ったらピザにパスタにチキンだろう! フローズンしといた作り置きだが、ジャストナウッ! レンジでチーンでベリベリホットだ! それじゃあグラスは持ったか? レッツパーリ! チアーズ!」
「「 カンパーイ! 」」←僕と嵐さん
『うなー!』←大福
『かんぱーい!』←ルミちゃん
通る声のキーマンさんが乾杯の音頭をとってくれ、人も猫も熊も一緒にグラスを掲げて乾杯をした。
飲み物はキーマンさんと嵐さんは赤ワイン、僕はウーロン茶、猫と熊は冷ました白湯。
ちなみにだけど熊の白湯は、みどりさんが持たせてくれたハチミツ入りだ。
それにしてもスゴイごちそうだ!
長方形の木目のテーブル、そこには所狭しとお皿が並び、湯気がほわほわ上がってる。
「めちゃくちゃ美味しそう! 僕、ピザをいただいても良いですか?」
言いながら、小皿に一切れ移動をかけて、ハフハフしながら一口食べると……ウッマーイ!
ハムにタマネギ、薄切りピーマン、マッシュルームにほうれん草までのっかって、熱々チーズがトロトロだ!
「ボ、ボクはパスタ。キーちゃんのカルボナーラは、ぜ、絶品なんだ!」
嵐さんも言いながら、フォークを器用にクルクルしながら幸せそうにパクリと食べた。
大福は今夜は特別、味付きチキンに ”うにゃうにゃ” 言って大喜びで、ルミちゃんにいたっては、視たコトはあるけれど(大昔るりさんの食事を視てた)、どれもこれも初めて食べるご馳走に ”美味しい美味しい” と大興奮で舌鼓を打っていた。
キーマンさんは、みんなにサラダを取り分けつつ、
「あり合わせだが喜んでくれてハッピーだ! イエァッ!」
と、歯を見せて笑ったのだ。
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