第七章 霊媒師こぼれ話_レッツハッピーバスタイム

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で、 ドアを開けると、うっわー!  さっきも見たけど、やっぱりお洒落! めちゃくちゃ可愛い! まず現れたのは、脱衣所兼洗面所……なんだけど。 壁一面が青を基調のモザイクタイルになってるの! タイルはまるでガラスみたいに透明で、水色、空色、南の海色、ツユクサ色にラムネ色。 いろんな青がランダムに散りばめられて、見ているだけで気持ちが上がる! 洗面台の鏡の淵も同じタイルで飾ってあって、統一感があるもんだからウルサイ感じもしないしね。 そんでもって、バスマットはソーダを食べてるペンギン柄。 壁にあるノッポの棚はオープンタイプで、ストックタオルが色ごとに分類されてて目にもキレイ。 さすがだ……これが……元雑貨屋店長の実力か……!(今度僕んちも可愛くシテクダサーイ!) 僕とお姫とチビクマが、夢のような脱衣所内をワクテカキョロキョロしている間。 (らん)さんに、タオルで包んだ本体(クマ)を預けたキーマンさんは、洗面台のシャワーからお湯を出し、その温度を確かめていた。 そして、 「ワァオ……ホットウォーター……ベェリグゥ……」 ”ホットウォーターベリーグッド” 、要は ”良い湯加減” と呟いたキーマンさんは、(らん)さんから本体(クマ)を受け取り洗面ボールにそっと置いた。 そのすぐ近くではチビクマが覗き込み、 『は、始まる!』 と言っているけど、今はまだキーマンさんには視えてない(あとでお姫にお願いして対面予定であるけどね)。 霊体と物体と、2匹のクマに挟まれたキーマンさんは準備万端。 後ろに並ぶ僕達と、鏡越しに目を合わせるとニヤッと笑った。 で、で、 「ネクストステージだ。YOU達みんなアーユーレイディ? レッツ シャワターイムッ!」←クドイようだが深夜なので小声 宣言2回目。 キーマンさんはそう言うと、本体(クマ)の身体にホットウォーターを掛け始めたのだ。
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