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『わぁ! すごっ! 俺の身体、泡だらけになったー!』
『うっなー-ーーん!』
あははは
クマとネコのフワフワコンビが、洗面台の端に張り付き大騒ぎだよ。
目を真ん丸に、時々チョイチョイお手々を出して、そうかと思うとすぐ引っ込める。
ナニコレ可愛い、最高か。
「フフンフンフン♪ フフンフンフン♪ ハァッピィ♪ ハァッピィバスタァインム♪」
鼻歌歌うキーマンさんは、キッチンシャボンで本体をモミモミ。
ゴシゴシしちゃうと痛むから、優しく優しくモミモミすれば、全身さらに泡だらけ(クマとネコは大興奮)。
そんな感じでたっぷり洗ったその後は、シャワワワワーとお湯で流してスッキリだ。
「アゥイェ! レッツネクスト!」
テンション高めで(でも小声)キーマンさんがそう言うと、助手の嵐さんがササッと横からなにかを渡した。
あれはなんだ?
「ジェーン、サンクス! やっぱりコレがなくっちゃな! ベーキングソーダー!」
ベーキングソーダ?
なんだそりゃ、初めて聞いたぞ。
興味深々、その正体を嵐さんに聞いてみると。
「あ、あれはね、重曹だよ。お掃除とかにも使える粉なの」
おぉ!
重曹なら知ってる!
実家でよく母さんが、コンロの掃除に使ってた!
てか重曹って ”ベーキングソーダ” って言うんだな。
で、
キーマンさんは、洗いたての本体の身体に重曹をふりかけた。
大胆にも結構大量、粉だらけで真っ白だ。
そしてそれをモミモミしながら丁寧に馴染ませて、洗面台に栓をしたあと、お湯をたっぷり注ぎ込み、そのままつけ置き1時間。
最後の仕上げに細かい汚れを浮かすんだって。
……
…………
………………
一時間後。
待ってる間、お茶を飲んでのお喋りタイムを楽しんでから、洗面台に再び集合。
キーマンさんはお湯を抜き、シャワーでもってゆっくり優しく重曹を流してく。
それが終わると、今度はタオルでグルグル巻きに、上から押して水分を抜いていく。
「ランドリーが使えると良いんだが、今のボーイにはア・リトル、ハードだろうからな」
なるほど、そういう事か。
洗濯機で脱水したら早いけど、下手をするとボロボロになる可能性がある。
だからこうして、手間はかかるが手で水を抜いているんだ。
何度も何度もタオルを取り換え、根気のいる作業だよ。
そんな作業を繰り返し、やっとの事で水切りが完了となった。
だけどまだまだ濡れているから、どうするのかと思っていたら……
「ネクストはレッツハッピーハンモーック!」
と、キーマンさんは、洗濯物を干すときに使うピンチハンガーを取り出した。
これまためちゃくちゃ可愛いくて、いっぱい下がる洗濯バサミがカエルの形になってるの。
そしてさらに取り出したるは洗濯ネット。
手洗い推奨、デリケートな衣類洗いに使うやつだ。
この中に本体を入れるのかな? と思いきや、キーマンさんは四角いネットの4つの端を、ピンチハンガーの一番外側にいるカエルちゃん達に掴ませた……すると。
ワオ!
洗濯ネットがハンモックになっちゃった!
簡易ハンモック。
キーマンさんはその上に、そっと優しく本体を寝かすと浴室へと移動した。
中を覗くと、天井には洗濯物を干す為の棒があり、そこに本体をぶら下げた。
で、で、
「バスルームドライ、スィッチウォォォォン!!」←勢いはあるけど小声
浴室乾燥のボタンを押したのだ。
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