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◆
本体を干してひと段落。
さすがに眠くなってきて、最初は嵐さん、次は僕と(セットで大福)次々沈没、夢の中にダイブした(布団はリビングにキーマンさんが敷いてくれたYO!)。
……
…………
………………
寝落ちからしばらく経って目が覚めた(2回目)。
覚めた理由は、
コト……カタカタ……シューーーーッ!
聞き慣れない謎の音。
……ん?
なんの音だ……?(これも2回目)
気になるな、向こうの部屋から聞こえてくるよ。
僕はむくりと起き出して、廊下の向こうの気配を探る……が、よく分からん。
だけど音はし続けて、キーマンさん起きてるのかな?
とりあえず、嵐さんに聞いてみようと隣を見たら、スースースヨスヨおねんね中。
あまりに気持ち良さそうで、ワザワザ起こすの悪いかな……って、その前に思い出したよ。
嵐さんは1度寝たらグッスリ爆睡、しつこく声を掛けたって中々起きない子なのよね。★
いいや、このまま寝かせておこう。
というコトで。
一緒に起きたお姫と連れ立ち、静かにゆっくり廊下を歩いて隣の部屋に行ったんだ。
で、
コンコン、
薄く開いたドアをノックし「おじゃましますよ(小声)」と声かけしながら中に入ると、
シューーーーッ!
カタカタ、コト、シューーーーーッ!
キーマンさんはアイロン片手になにやら台で作業中。
チビクマはその背中におぶさって、ワクテカ顔で手元を覗き込んでいる(キーマンさんは気づいてない)。
「あの、なにしてるの?」
聞きながら傍に行き、台の上を見てみると……わっ! ナニコレ!
本体が解体されてるよ!
腕とか足とか切り離されて、中綿も外に出されてしまってる!
ちょ、どうしたの!?
オペですか? 緊急オペが始まっちゃった!?
びっくりっしちゃって聞いてみれば、キーマンさんもチビクマも、ニィッと笑って言ったんだ。
「なんだチェリーボーイ、”マイガーッ!” とでも言いたそうなフェイスだな。ハッハー! ノンウォーリー、ノンプロだ。俺は今、ボーイのバディをストロングにしているトコだ」
ボーイのバディをストロング?
詳しく聞けば、本体の身体は破損がひどく、所々に穴が開いてしまってる。
なので一旦身体をバラして、内側から補強作業をしているらしい。
その方法はバラした部位の中綿取って裏返し、元の色に最も近いフエルト生地を小さくカット。
それに合わせて接着用の専用布地も合わせてカットし、裏返した部位→接着布地→フエルト生地……と重ね合わせてアイロンをあて、熱でくっつけ穴を塞いでいくんだそうだ(これまた根気のいる作業だよ)。
★前日の現場で車の中で寝ちゃった嵐を、エイミーと大福がガチに起こしにかかったけれど、中々起きてくれないシーンがこの辺りです(*´ω`)
https://estar.jp/novels/24474083/viewer?page=995&preview=1
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