第八章 霊媒師こぼれ話_白猫の小雪

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…… …………ぷぅ……すよすよすよ…… …………ぷすぅ……すよすよ…… ……ぷすぅ……ぷすぅ…… ムチャムチャ……ぷすぅ…… すよすよぷすぅ……ぷすぅ…… ぷぅ……ムチャムチャ……………………ハッ! いけない! 眠ってしまった! 原っぱでゴロゴロしてたら、そのまま寝落ちをしちゃったみたい! ガバッと起きて天を仰げば、水色だった空色は柿の色に塗り直されてる! なんたる失敗! なんたる寝坊! やってしまったぁ! うなぁ! なんだってこんなコトに! ”お姉ちゃんにもうすぐ会える”、そう考えたらドキドキしちゃって不安になって、緊張だってしてたのに! こんな時に寝落ちだなんてフツーする!? 我ながら開いた口が塞がらにゃいっ!(ぱかーーーん!) 『うななっ! このままだとハッカチョ族を待たせてしまう! 今何時? って時計がないわ! 時間はいつも英海(ひでみ)のスマホで視てたんだもの! そりゃないわ! にゃばばばばb! えぇい! 落ち着け! 空、空を視るのよ! 鳥の仔達はなんて言ってた!?』 ____あすこに視える双子の山の、 ____その近くまでお日様が沈んだくらいに来てちょうだい、 ____空も田んぼも真っ赤になって、 ____熟した柿色になる頃よ、 原っぱの草の上、爪先立ちで遠くの山を視てみると。 う˝っな˝ーーーー! 聞いたまんまの景色じゃない! ナウッ! ライトナウ!  まさに! 今じゃ! にゃいのー! e4c720df-0584-49af-80e4-9c15c7b6682d
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