第二章 霊媒師こぼれ話_持丸平蔵と清水誠ー2

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『いやあ! 岡村君みたいな有能な人材が来てくれて本当に嬉しいよ!』 横目でチラチラ俺を視ながら、得意そうにジジィが言った。 くっ……! 聞こえる……聞こえるぞ……ココロの中のジジィの声がっ……! ____ほぉれ、ほぉれ! ____目ん玉視開いてよぉぉぉく視てみなさい! ____岡村君、私の手を握ってるでしょぉぉぉ? ____ハイ、採用! 即採用! ____こんな子、他にいませんからっ! ____視つけた私、エライでしょ? お手柄でしょ? ____この子とは運命の赤い糸で繋がってますからぁっ! ギュウゥゥゥゥッ! ジジィは調子に乗ったのか、チカラを込めて岡村君の手を握る。 握られた岡村君は、……んぷぷーっ!  ビックリしてるじゃねぇか! そりゃそうだ、あんなナリしてジジィは武闘派。 片手でリンゴを余裕で潰す(俺は指で潰すがな!)。 手加減はしてるだろうが、岡村君の干渉スキルを視せる為、わざとギューギューしてるんだ。 「こちらこそ、お声をかけて頂きありがとうございます」 額に汗をうっすら浮かべて、無難な返事の岡村君。 俺はもう釘付けだった。 視れば視るほど目が離せない。 互いの手指が食い込むくらいにガッチリ握手。 スゲェな……まるで生者同士の握手じゃねぇか。 完全に捉えてる、物体として捉えてる。 さわれるとは聞いていたけど、まさかココまでとはな……こんなの、誰が想像出来るんだ。
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