第四章 霊媒師こぼれ話_エイミーの元カノ

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____最後に言いたい事ですか? それはもちろん、”フラワーショップenomoto” をよろしくお願いします! 綺麗なお花、たくさん揃ってますよ! 楽しい時も悲しい時も嬉しい時も淋しい時も、あなたのそばにはいつだってenomotoがいます。ウチはただの花屋じゃない、気持ちも一緒に咲かせますから! え? 当時の彼にも一言? それ、ここで言わせる? どんだけ私をイジるのよ! これはバラの花もう100本追加だわ(笑)。でもじゃあ……一言だけ。どうせこんなトコ見ないだろうし、あっ、ごめんなさい!(笑笑) え……僕へのメッセージなの? それって、それは……ドキドキしながらスクロールした。 空白の間があって、下げた先にあったのは、 ____”ごめんなさい” と ”ありがとう” をあなたに。 杏はずっと、初めて会った時から ”すき焼き” でした。 幸せになってね、絶対になって____ ああ…… 僕も年だな、 画面が滲んでよく見えないよ、 記事の最後にもう一枚。 そこには、力の抜けた優しい笑顔の杏ちゃんがいた。 僕はそれをしばらく眺め、 でも、笑顔はすぐに歪むから、 だから何度も目をこすり、 「僕の方こそ、”ごめんなさい” と ”ありがとう” を杏ちゃんに、」 そう独り言ち彼女の幸せを願った。 …… ………… その晩、僕は彼女の夢を見た。 コーヒー色の長い髪。 たくさんの綺麗な花に囲まれて、杏ちゃんは笑いながら大きく手を振っていた。 目が覚めた時、僕は気づいたんだ。 当時の恋がようやく終わった。 苦い記憶は浄化され、楽しかった記憶ばかりが頭にうかぶ。 終わった恋は思い出となり、僕の中で眠り続けるのだろう。 僕はそれを大事にしまい、時折、思い出すのかもしれない。 榎本杏ちゃん、君は僕より強くて優しい。 察することが出来なかった、未熟な僕を許してください。 もしもいつか会えたなら、その時は笑顔で会おう。 願わくば、お互いの幸せを自慢し合えますように。 第四章 霊媒師こぼれ話_エイミーの元カノ__了 ~~~~~ ★こんばんは、たまこです。 エイミーの元カノ、やっと完結できました。 毎回1万文字前後を目標にしてるのですが、 今回約2万6千文字でした、おっふ……めっちゃはみだしてた……! いつも口ばっかりですみません💦 短くまとめるの本当に難しいです💦 そして今回出てきた元カノの杏ちゃんは、最後まで悪者で終わらせようと思ったのですが、エイミーが好きになった子がイヤな子のままなのもアレだなぁと(アレってなんだ?)、土壇場で設定変えちゃいました(それで長くなっちゃったのもある…と言い訳してみたw)。 霊媒師本編で元カノのコトが出てくるのは、「霊媒師OJT-2」の中の思い出しセリフのみだったのですが、そこらへんのシーンがココです。(https://estar.jp/novels/24474083/viewer?page=50&preview=1) 元カノ編が終わったところで次回は、弥生が飲んだくれているエピとなりますので、よろしくお願いします。 今回も書いていて楽しかったです♪ いつも霊媒師やこぼれ話を読んでいただいてありがとうございます✨ みなさま、毎日暑いので水分と休憩をこまめにとって、ご自愛くださいませね(*´▽`*)ノシノシ
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