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『で、出禁は困る!』
『そうだそうだ、それじゃあ意味がない!』
『サトクンの恋が実らないじゃないか!』
ん!?
今なんて言った?
聞き捨てならないコトを言ってなかったか!?
「ハイハイハイ、ちょっと待て。今発言した……そう、3番目のオッサン! あんた今、”サトクンの恋” がどうのうって言っただろ。そこ、くわしく!」
もしかして?(ワクワク!)
もしかして?(ワクテカァ!)
佐藤クンっていくつだっけ?
年は知らんが見た感じはけっこう若いし、恋ってもしやそーゆーコトか!?
『ほらぁ! 余計な事を言うからバレちゃったよ!』
『サトクンの恋は前ちゃんしか知らないのに! なんでいつもこうかなぁ!』
『つ、ついウッカリ! で、でも、恋の相手が誰かまでは言ってないよ!』
ギリギリセーーーーーフッ!
わーわーわー♪
ぜーったいにバレないようにしてあげないと!
フレッフレッサトクン!
目指せ! ケッコーーーン!
オッサンらは肩を組み、円陣組んで盛り上がってる。
若き生き人、佐藤クンを本気で応援してるっぽい。
ふぅん、なんか知らんがおまいら全員イイヤツじゃんか。
ただし隠し事はヘタクソだ。
盛り上がる3霊達の円陣に、
「へぇ、佐藤クンって桜の事が好きだったんだ」
ニヤニヤしながらそう言うと、
『『『 …………!? 』』』
なぜバレた!? ……な、口ぱっかーんなビックリ顔に、アタシは爆笑しちゃったんだよ(夜は笑いの沸点下がるし)。
と……その時。
アタシの声に店が静まり返ってさ、……って、たまにあるでショ、ずっと騒がしかったのに、急にシンとなっちゃうアレだ。
うわぁ……店内みんな、アタシに注目、揃いも揃って訝し気な表情だ。
ヤバ……!
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