触れた星へ、愛を乞う。

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 紛れもない、トワの本心。  ロクザンが信じるか信じないかは、どうでもよかった。  誰かに許してもらえるとも思っていない。  ただ、誰かに聞いてほしかった。 「暗殺以外の生き方は知らない。だけど、もう嫌なんだ。それでも人生の最後にちょっとだけ他人から優しくしてもらえたことで、生まれてよかったと思うことにする」  ロクザンは、何も言わなかった。 ・  顔を見せない怪しい医者のかいがいしい世話によって、トワは、なんとか起き上がれるようになるまで回復した。  かさかさだった肌やぱさぱさだった金髪は艶を取り戻した。長さが不揃いになっていた髪の毛は、なんとロクザンがショートボブに整えてくれた。  大きな手鏡で自分の顔を見せられたトワは、素直に感心する。 「あんた、何でもできるんだな」 「その通り。僕は、何でもできるんですよ」 「謙遜って言葉を知らないのか」  ロクザンとの軽いやり取り。  不快ではなかった。  むしろロクザンとの会話は楽しく、朝、彼がやってくるのを楽しみにするようになっていた。  やがて、とろみのついた薬は、ふつうの飲み薬に変わった。 「……やだ。苦い。飲みたくない」  ベッドの上で、トワは頬を膨らませる。
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