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「好きにして、いいよ」
吐息まじりにそう言うと、彼の銀の瞳が私を捉えた。
「言ったのはお前の方だからな。後悔しても知らねぇよ」
彼の手が私のスカートの裾をたくし上げる。
その手のひらの熱に驚いている間に、彼の唇が私の唇を掬い上げる。
「っ、ん、……ふっ…………ちゅ」
キスが深まるのと同時に私の蕾を布越しに航の指が弄ぶ。
次第に速さを増す彼の指先に、私の身体は反応した。
「やっ、そ、こぉ……んぁあ」
航は私の弱いところを知り尽くしているから、与えられた快楽から逃げようと私の腰が引けてしまうのも無理はない。
しかし、航の左手がしっかり腰を支えており、逃げる先がなかった。
さらには、追い討ちをかけるように彼が私の腰を強引に押し出してくるから、嫌でも航の指先に翻弄されるほかないのだった。
長い口付けが終わり、彼の顔が私から離れていく。
私たちの口の間には涎でできた糸がたらりと伸びていた。
その卑猥さに目を逸らした隙を狙われ、彼の繊細なのに太くて長い指中指が私の中に入ってきた。
「ん! ぃやぁ」
思わず航を睨むと、楽しげに笑う顔があった。
きゅんとお腹が指を締め付ける。
不可抗力だった。
「伊織の感じてるとこ、もっと見せろ」
笑いながらそう言われ、私は思わず顔に手をあてて表情を隠した。
だが、それを許さないとばかりに航の中指の動きが激しさを増す。
耐えられない快感が私の身体をひくつかせて、顔から手を離した。
そして、縋り付くように航の腕に私の手を置いた。
「恥ずかしいなぁ、伊織? 俺に見られてここも喜んでいるみたいだが。きゅうきゅう切なく鳴いて、俺の指を咥え込んでいる。可愛いなぁ、本当に。ーーーーほら、俺の指でイクとこ、よく見せてみろよ」
意地悪く囁かれると、今度は彼の人差し指と薬指も一気に私の中に入ってきた。
そして、三本の指が私の中をばらばらに動いて掻き乱す。
私の気持ちいいところを余すことなく刺激されて、私の脳内に火花が散った。
「ん、それ、ぁ、ぁ、ぁ、んぁぁあああああああ」
玄関先であることを思い出したのは、身体を盛大に退けぞらせてイッたあとのことだった。
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