2人が本棚に入れています
本棚に追加
火薬の匂いと、噴煙の匂いと、血の匂いと、汗の匂い。
そして、耳を突き刺すような激しい発砲音と爆破音で俺は飛び起きる。
「いっ……」
左肩に感じる激しい痛みに、右手で押さえるとそこから出血している事に気づいた。
「目を覚ましたか!」
誰かの声が聞こえる。
見上げると、汗と泥まみれの軍服を来た男が、盾にしている砂袋の隙間から何かに発砲しながらこちらに話しかけてきていた。
「あ……あぁ、ココは?」
「内戦のど真ん中だよ、戦えるか?」
その言葉に自分の姿を見ると、俺もその男と同じく軍服を来ている事に気づいた。
つまり今度の夢は、戦時中という事だろう。
「これは丁度いい…」
そう呟き、手元にあった銃を握ると、銃口を自分の口に咥えた。
「おい、何をしている!」
軍服を来た男が慌てたような声を上げる。
だが、俺はそんな男の静止など聞かず、そのまま引き金を聞いた。
世界は又闇の中に染まり、俺は死んだことを理解する。
こうして、俺は又別の世界で目を覚ました。
最初のコメントを投稿しよう!