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何気なく下を見る為に、視線を向けた。
かなり遅い時間なのに、若い恋人同士が足を止めていた。
此処は噂によると、景色がとても良い場所らしい。
あまり、人が集まらないのは秘密基地みたいな場所なのかな?
“へへっ。この場所を気に入ってくれた?“
寒さ対策にマフラーや、何枚も着ているであろうの上には、暖かそうなコートを着ていた男の子。
その隣には茶色の髪の毛のセミロングの女の子が、赤いワンピースに首元には可愛らしいマフラーを巻いていて、何枚も重ね着をしながら、やはりコートを羽織っていた。
さすがに寒いのか二人の鼻が赤くなっている。
雪も降っているしね。
彼らから少し目線を逸して、再び外の景色へ移す。
空から降る雪が、ロマンチックに見える。
此処から見える外の景色に光悦の溜息を吐いた。
暗い闇の中に映る色とりどりの光。
赤、青、緑、銀色、金色、白。
形も様々違くて存在を発していた。
雪降る街の中に溶け込むイルミネーションはまさに圧巻。
この街には有名なクリスマスイルミネーションを飾る大きな木がある。
しかし、見学する人が多くて、なかなかゆっくり鑑賞が出来ない。
そこで、人は模索して見える場所を捜す。
「ーーーーーーここは穴場だったのね。」
下にいる人に聞こえないように呟いた。
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