15人が本棚に入れています
本棚に追加
はじめに
「小説を書いてみよう」
そう思ったのは、1度目の緊急事態宣言の時だった。
仕事は完全テレワークになり、毎日TVを見ながら仕事をすることが日課になっていた。
ワイドショーは毎日コロナの話ばかり、鬱屈していくばかりだった。
よくわからない、不安や不満をどこかにぶつけたかった。
と思い「漁港のアンドロイド」を書き始めた。
が・・・・・ちっとも書けなかったw
プロットもストーリーもしっかり考えたはずだったんだけど・・・
まあ、書いたこともない小説がうまく書けるはずはなく。とあきらめてしばらくの間小説を書くことはやめていた。
そんな時、インスタグラムである作品を作りはじめた。
架空の、存在しない人間になりきって毎日を投稿するというものだった。
テーマは「SNSの闇」存在しない人間でもSNSでも存在できるのか?そんなテーマで毎日投稿をし続けた。
フォロワーはどんどん増えていき、今は1000人以上のフォロワーがいる。
どうということもない、至って普通の存在しない人間のインスタグラムにだ。
インスタグラムでのフォロワーとのコミュニケーションで不思議な感覚を得た。
存在しない人間の存在。
人間じゃない存在の気持ち。
そんな時に、自分の周りで噂になっていた漫画を読んだ。
「海が走るエンドロール」
伴侶を失ったおばあさんが、ある1人の少年との出会いによって自分の中にあった「映画を撮ってみたい」という気持ちに気づき行動をはじめるストーリーだった。
すてきな話なので、機会があったら読んでほしいです。
「何かを始めるのに遅いなんてことはない」
そんなメッセージを受けたように感じた。
そう思って「漁港のアンドロイド」を再び書いてみようと思い、書き始めた。
不思議なことにどんどん話が進んでいった。
構成も、ストーリーも、プロットも、何一つ変えてないのに。
ただ一つ、僕の中で折原璃子というアンドロイドが存在していたことが大きく違った。
彼女のおかげで話を作ることができた、インスタグラムの存在しない人間の存在が、僕のお話の中でも存在して、話を進めてくれた。
とりあえず書き上げて、友人数名に読んでもらった。
お思いのほか好評で、嬉しくなってしまった。
「もっと書いてみたいな」
単純にそう思った。
漠然と「10本書いてみよう」と思った。
単純に書き慣れていないから、まずひたすら書くのが良いと考えて、推敲よりは新しい物に取り掛かることにした。
刑事とヤクザが出てくるハードボイルドな物を書きたくなった。
仕事を終えた後、毎日ネットフリックスやアマゾンプライムで、刑事物やヤクザ物の映画を何本もみて、ネットで警察の組織のことを調べたが・・・
これまたちっとも書けなかった・・・書けたんだけど、自分で読んでも全然面白くなかったw
近未来SFも書いてみた。
こっちも・・・・やっぱり途中で書けなくなってしまった。
なんでかなぁ・・・・なんて思いながら「アンドロイドはたまにしか笑わないが笑うとすごくかわいい」を書き始めた。
音楽は好きだったのでバンドの話は書きやすかった。
ああ・・・そうなんだ・・・
僕はまだ、自分の中にある物からしか書けないことに気づいた。
とりあえず、自分の中にある物を吐き出してみることにした。
ということで、12月25日。
「漁港のアンドロイド」書き終えたのが、確か9月だったので、3ヶ月で短編集を含めて5本書き終えた。
一旦区切りをつけようかとおもって、この年末年始は、今まで書いた作品の推敲をしつつ、新しい作品の構想を考えようと思っている。
文章を書くのは苦手なので、その間も書き続けて少しでも文章がうまくなるようにと思ったので、エッセイ・・・そんな高尚なものではないが、日記、落書きでもいいから書き続けよう
そんな感じの前書きw
最初のコメントを投稿しよう!