第6章 偽装彼氏の契約解除

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「わたしにできることはなんでもお手伝いします」 「頼りにしてるよ」  美優が人事総務部で仕事をしていて気づいたのは、自分は誰かのサポートをするのが好きなのだということ。おこがましいけれど、椎葉を支えていきたいと思った。 「さっ、コーヒー飲もうか」  コーヒーの準備ができたようだ。淹れたてのコーヒーのいい香りがしている。  リビングのソファに並んで座ると、美優はさっそくコーヒーをひとくち飲んだ。 「うーん、おいしいです。椎葉さん、腕をあげましたね」 「へへーん。アイチューブを見ながら研究したんだ!」  椎葉が子どもみたいに得意げに言った。 (かわいい)  じっと見ていたら、視線に気がついた椎葉が見つめ返してきた。  真剣な瞳。少しの沈黙。それを合図に美優は目を閉じた。  唇にやわらかい感触がした。かと思ったら、強く押しあてられ、食むように重ねられた。それがどんどん深くなっていって、呼吸が苦しくなる。 「んっ……」  椎葉の理性が崩れていく。欲望が抑えきれなくなって、美優の身体をまさぐり出す。 「シャワー浴びる?」  キスの合間に椎葉がささやく。 「どうしよう。浴びたいけど……」
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