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「あの！」
自宅の鍵を手に取った時、後ろから声をかけてきたのはあの女の子だ。
「な、なんですか。」
「すみません。いつかちゃんのご家族の方ですか？」
「え？ええ、まあ…」
あ、そっか。友達にとって、ここはいつかの家なんだ。
俺は先ほどにはもう彼女を追い抜かしていたのだが、まさか目的地が同じだったとは。
「いつかは今留守ですよ。何かご用が？」
「はい！いつかちゃんって明日誕生日じゃないですか。だからプレゼント渡したいんです！」
女の子はいつかに似た笑顔でプレゼンと箱を見せてきた。おお、そうだった。
明日も明後日も休日だし、ならば俺が明日渡す方が早いだろう。
俺は女の子からそのプレゼントを受け取ると、ようやく家の鍵を開けた。
しかし、電気のついていない家に居るはずのお母さんは仕事で居ず、夜遅くまで帰ってこなさそうだ。仕方ない。交換は明日はなそう。
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